令和3年 雇用 第7問解答解説

雇用

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R3 問7 育児休業給付について

育児休業給付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、本問の被保険者には、短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を含めないものとする。

A 特別養子縁組の成立のための監護期間に係る育児休業給付金の支給につき、家庭裁判所において特別養子縁組の成立を認めない審判が行われた場合には、家庭裁判所に対して特別養子縁組を成立させるための請求を再度行わない限り、その決定日の前日までが育児休業給付金の支給対象となる。

B 休業開始時賃金日額は、その雇用する被保険者に育児休業を開始した日前の賃金締切日からその前の賃金締切日翌日までの間に賃金支払基礎日数が 11 日以上ある場合、支払われた賃金の総額を 30 で除して得た額で算定される。

C 育児休業をした被保険者に当該被保険者を雇用している事業主から支給単位期間に賃金が支払われた場合において、当該賃金の額が休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の 100 分の 50 に相当する額であるときは、育児休業給付金が支給されない。

D 男性が配偶者の出産予定日から育児休業を取得する場合、配偶者の出産日から 8 週間を経過した日から対象育児休業となる。

E 対象育児休業を行った労働者が当該対象育児休業終了後に配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)が死亡したことによって再度同一の子について育児休業を取得した場合、子が満 1 歳に達する日以前であっても、育児休業給付金の支給対象となることはない。

一肢ごとの詳しい解説

いきなり出てくる特別養子縁組。知らんがなってなりますよね。

とりあえず置いておいて、他で正誤判断できないかで対応でしょうか。

A 特別養子縁組の成立のための監護期間に係る育児休業給付金の支給につき、家庭裁判所において特別養子縁組の成立を認めない審判が行われた場合には、家庭裁判所に対して特別養子縁組を成立させるための請求を再度行わない限り、その決定日の前日までが育児休業給付金の支給対象となる。 ○

平成29年:2017年より、家裁で正式に認められるまでの監護期間(最低でも6ヶ月は監護していたという実績が必要なのでそれまで)は育休の対象外だったものが、審判の日の前日までは育休期間と認められるようになっています0歳児を養子縁組するのに、今までは育休的に空白の期間があったものがとりあえず認められるようになったってことです。基本的には審判でそのまま養子縁組が成立し、そこから引き続き育児休業を1歳まで取得できることになるのですが、この出題的にヤラシイのが、認めない審判が行われた、とか育休ダメッぽいと思わせる文脈があるところですね。なんとなくバツにしたくなるような文が腹立だしいですが、とりあえず保留して他の選択肢を正誤判断し消去法で選ぶ問題ですね。

B 休業開始時賃金日額は、その雇用する被保険者に育児休業を開始した日前の賃金締切日からその前の賃金締切日翌日までの間に賃金支払基礎日数が 11 日以上ある場合、支払われた賃金の総額を 30 で除して得た額で算定される。 ×

休業開始時賃金日額、育児休業を開始した日の前日に離職したものとみなして、被保険者期間とされた最後の6ヶ月の総額を 180 で除したものです。11日以上で被保険者1ヶ月とみなす基準で、30で除すってのはありそうで無いやつです。労基の平均賃金は3ヶ月の賃金をその期間の総日数とか、微妙に違うのですよ。

C 育児休業をした被保険者に当該被保険者を雇用している事業主から支給単位期間に賃金が支払われた場合において、当該賃金の額が休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の 100 分の 50 に相当する額であるときは、育児休業給付金が支給されない。 ×

当該賃金の額が休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の 100 分の 80 以上に相当する額を貰わないと支給停止されるまで行かないです。 差額と計算され支給調整されます。

D 男性が配偶者の出産予定日から育児休業を取得する場合、配偶者の出産日から 8 週間を経過した日から対象育児休業となる。 ×

男性の場合は、産前産後休業関係ないので、8週間の待機期間とかはありません。普通に妻が出産をした日から、男性の場合には育児休業を開始することが出来ます。平成20年の出題に似ているかもしれませんね。

E 対象育児休業を行った労働者が当該対象育児休業終了後に配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)が死亡したことによって再度同一の子について育児休業を取得した場合、子が満 1 歳に達する日以前であっても、育児休業給付金の支給対象となることはない。 ×

基本的に一度の出産に対して育児休業は一度きり、そして基本は1歳に達する日までというのがあります。

しかし、例外もあって、特別の事情があるときは2度目の育休も可能となっており、

配偶者の死亡 今回の出題のパターン。

配偶者の傷病などでこの養育が困難(長期の入院とか障害状態とか・・・)

離婚により単独で扶養することになる

子の傷病などで2週間以上の期間看護が必要になった

保育園の預け先が決まらない場合等・・・

不可抗力でどうにもならないって位で同一の子で2度目の育休が可能って感じです。

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