令和3年 安衛 第8問・元方事業者・リスクアセスメント 解答解説

労基

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R3 問8 元方・リスクアセスメントなど

労働安全衛生法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 労働安全衛生法では、「労働者」は、労働基準法第 9 条に規定する労働者だけをいうものではなく、建設業におけるいわゆる一人親方(労災保険法第 35 条第 1 項の規定により保険給付を受けることができることとされた者)も下請負人として建設工事の業務に従事する場合は、元方事業者との関係において労働者としている。

B 二以上の建設業に属する事業の事業者が、一の場所において行われる当該事業の仕事を共同連帯して請け負った場合においては、厚生労働省令で定めるところにより、そのうちの一人を代表者として定め、これを都道府県労働局長に届け出なければならないが、この場合においては、当該事業をその代表者のみの事業と、当該代表者のみを当該事業の事業者と、当該事業の仕事に従事する労働者を下請負人の労働者も含めて当該代表者のみが使用する労働者とそれぞれみなして、労働安全衛生法が適用される。

C 労働安全衛生法では、事業者は、作業方法又は作業手順を新規に採用し、又は変更したときは、 1 か月以内に建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する危険性又は有害性等を調査し、その結果に基づいて、労働安全衛生法又はこれに基づく命令の規定による措置を講ずるほか、労働者の危険又は健康障害を防止するため必要な措置を講ずるように努めなければならないとされている。

D 労働安全衛生法では、化学物質による労働者の健康障害を防止するため、新規化学物質を製造し、又は輸入しようとする事業者は、あらかじめ、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣の定める基準に従って有害性の調査(当該新規化学物質が労働者の健康に与える影響についての調査をいう。)を行うよう努めなければならないとされている。

E 労働安全衛生法では、厚生労働大臣は、化学物質で、がんその他の重度の健康障害を労働者に生ずるおそれのあるものについて、当該化学物質による労働者の健康障害を防止するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該化学物質を製造し、輸入し、又は使用している事業者その他厚生労働省令で定める事業者に対し、政令で定める有害性の調査(当該化学物質が労働者の健康障害に及ぼす影響についての調査をいう。)を行い、その結果を報告すべきことを指示することができることとされ、また、その指示を行おうとするときは、あらかじめ、厚生労働省令で定めるところにより、学識経験者の意見を聴かなければならないとされている。

E

一肢ごとの詳しい解説

A 労働安全衛生法では、「労働者」は、労働基準法第 9 条に規定する労働者だけをいうものではなく、建設業におけるいわゆる一人親方(労災保険法第 35 条第 1 項の規定により保険給付を受けることができることとされた者)も下請負人として建設工事の業務に従事する場合は、元方事業者との関係において労働者としている。 ×

労働基準法第 9 条に規定する労働者です。

職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用されるもので、賃金を支払われる者 です。

労働保険徴収法の一括の下請負人と労災保険の特別加入者との混同を狙っているのか?

B 二以上の建設業に属する事業の事業者が、一の場所において行われる当該事業の仕事を共同連帯して請け負った場合においては、厚生労働省令で定めるところにより、そのうちの一人を代表者として定め、これを都道府県労働局長に届け出なければならないが、この場合においては、当該事業をその代表者のみの事業と、当該代表者のみを当該事業の事業者と、当該事業の仕事に従事する労働者を下請負人の労働者も含めて当該代表者のみが使用する労働者とそれぞれみなして、労働安全衛生法が適用される。 ×

元方事業者についてですが、労働保険徴収法の一括の下請負人の取り扱い風に引っ掛けようとしている問題ですかね。

C 労働安全衛生法では、事業者は、作業方法又は作業手順を新規に採用し、又は変更したときは、 1 か月以内に建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する危険性又は有害性等を調査し、その結果に基づいて、労働安全衛生法又はこれに基づく命令の規定による措置を講ずるほか、労働者の危険又は健康障害を防止するため必要な措置を講ずるように努めなければならないとされている。 ×

いわゆるリスクアセスメントについてですね。1ヶ月以内という期日指定は無いです。この問題文的には1ヶ月以内と期限を区切っておきながら、努力義務と言う設定もなんだかおかしいような気がするのは私だけでしょうか。

D 労働安全衛生法では、化学物質による労働者の健康障害を防止するため、新規化学物質を製造し、又は輸入しようとする事業者は、あらかじめ、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣の定める基準に従って有害性の調査(当該新規化学物質が労働者の健康に与える影響についての調査をいう。)を行うよう努めなければならないとされている。 ×

新規化学物質は届け出なければならない ← 義務です。

E 労働安全衛生法では、厚生労働大臣は、化学物質で、がんその他の重度の健康障害を労働者に生ずるおそれのあるものについて、当該化学物質による労働者の健康障害を防止するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該化学物質を製造し、輸入し、又は使用している事業者その他厚生労働省令で定める事業者に対し、政令で定める有害性の調査(当該化学物質が労働者の健康障害に及ぼす影響についての調査をいう。)を行い、その結果を報告すべきことを指示することができることとされ、また、その指示を行おうとするときは、あらかじめ、厚生労働省令で定めるところにより、学識経験者の意見を聴かなければならないとされている。 ○

生じる恐れ → まだ製造等禁止物質ほどリスク高いものではなく、製造許可物質だから有害性を調査を行い・学識経験者の意見を聞いて、報告するよう指示できるという流れです。

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